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平均寿命が160歳になったら

医療技術が発達し平均寿命が160歳まで引き上げられた未来はどのようになっているのだろうか。私はそれを「労働」という観点から考えていきたい。寿命が延びるということを考えると、「老化のスピードは同じで老人になってからも100年近く生きながらえるのか」それとも「老化のスピードそのものが遅くなるのか」という疑問が生まれるが、それについては自由に設定してよいとのことなので後者の設定で考察していく。なお成長に関しては現代と同じく0~20歳程度とする。

 寿命が2倍近くなっているということは、現在と比べて労働人口も実質的に2倍近くなっているということになる。また、そのようになっている時代では現在よりもAIが進化しており、簡単な事務作業やコールセンターの受け答えなどの仕事がAIに任されるだろうということは予想に難くない。つまり、現在陥っている労働の人手不足はほとんど解消されていると考えられる。むしろ働く意欲はあるのに働く場所がない「職場不足」に陥っているかもしれない。そして現代でも一つの会社で働き続けることが難しくなってきていることを考えると、就職してから定年退職までおよそ100年近くある未来では転職がより当たり前のものになっているだろう。

 アーティストやアスリート、研究員など自分のやりたいことをする人々が増えるのではないかと考えられる。なぜかというと、寿命が長くなることで知識や技術を磨く時間も増え、それを活かせる機会も増えるだろうと考えられるからである。また寿命が平均160歳まであることで税収も安定し、ベーシックインカムが実施されているのではないかと考え、最低限の生活が保障され明日の生活に悩むことなく研究や創作に専念できる環境になっているのではないかと考えている。仕事を辞めても生活ができるということで、過度な残業やノルマを課すブラック企業は駆逐されているのではないだろうか。

 現在では医者や商社マンなどが一般的に高給取りとされている。しかし先述のAIが職を持つ未来では、現在のインターネットと同様に生活に欠かせないものとなっているAIを整備するエンジニアも高給取りに参入しているのではないかと考えられる。

 これが「労働」という点で予想した平均寿命が160歳になった世界である。ベーシックインカムの部分に関しては私の希望的な幻想が含まれている部分もあるがご容赦いただきたい。長々とご高覧いただき感謝する。

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