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課題 タイムパラドックスを克服する方法を、貴方なりに考えてください。

 

一つ目

前提として、私は直線的時間という時間観に則すことにする。なぜならタイムパラドックスとは、介入している今現在と介入している過去のある一点は単一方向的に進む時間線上にあるがために起こる現象だという考えだからである。だからこそ私は今回、パラレルワールドという方便を使わずに課題に取り組んでみた。

では講義で触れた代表的なパラドックスのひとつ、親殺しの矛盾を使用しよう。(これがどういうものかはここで今更説明しない。)言った通り、介入している今現在と現在介入している過去のある一点は単一方向的に進む時間線上にあるため、親を死なせた場合もちろん自分も消滅することにもなるのだが、同時にその自分の消滅が、今度は自分がタイムパラドックスを起こすという事象が引き起こされないことにつながる。つまりタイムパラドックスの原因と帰結が矛盾を生じさせてしまう。こうなってくると、矛盾が生じると単一方向的に進む時間線上においては、時間が静止し進まなくなるし、「平行世界」を引っ張り出しもう一つの世界を語るなどもってのほか。

そこで逃げ道「タイムパラドックスなど引き起こせない」ということを提案する。過去を改変しようとすると何らかの形でそれが邪魔されるというものである。答えてみれば単純だが、時間が単一方向的なものである場合、過去の出来事一切は不動の事実であり変革できないものであると仮定する。そんな二つが矛盾し合わないようにするため、今回の私の時間観ではこの結論にたどり着いた次第である。

 

二つ目

タイムトラベル観そのものに手を加えたい。

今までのタイムトラベルは、自分が過去の時空間に飛び込むという形をとっていたが、私の提案するタイムトラベルは、自分を除いた世界全てが時間軸上での「現在」へと再現されるというものである。つまり、タイムトラベルを始めた瞬間から「現在」が解体、過去のある時点・状況がそっくりそのまま再構築されるというもの。これならば過去も体験できて且つタイムパラドックスが起きることもない。なぜならただの再現なのだから。そして再構築される前の時間に戻りたければそれすらも再構築すれば良い。

ただ問題が一つ。現在に再構築される過去は、オリジナルの過去に比べてタイムトラベラー分の質量が差し引かれるため、厳密にいえば「完全な過去」とは言えないことか。

​​担当:KOTA HIGUCHI

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